すっかり秋らしくなって、散歩には最高の季節ヨ。
涼しくなって、早速風邪をひいたお馬鹿さんもいるみたいだけどネ。
アラ!「ポト、ポトッ!」と、栗が2つも落ちてきたワ。
「こいつは朝から、縁起がいいワイ!」時代がかった台詞を、一寸鼻声で言って、ヘルヒェンが栗を2個、ポケットにねじ込もうとした時!
「ゴソッ」と何か音がしたノ。
「今、そこの草むらで何か動かなかったか?」
慌てて、カメラをウエストバッグから取り出しながら、そっと音のする方に近づいたワ。
「兎だ!」 ヘルヒェンがビックリしたような声を出したノ。
突然現れた変なおじさんに驚いて、可哀想に、兎が身を固くしていたワ。
でも、次の瞬間、まさに脱兎のごとし、林の中に走り去ったワ。
ヘルヒェン、ゆっくりとカメラをバッグにしまったノ。
満足そうな顔をしていたから、きっと、また、下手な写真を撮ったのネ。
でも、その時、ポケットから栗が2つ落ちたのには気が付かなかったみたいヨ。