この前ヘルヒェンがアケビを食べた後で、こんな事とがあったノ。
散歩から帰ってきて新聞を見ていると、アケビの文字が彼の目に入ったワ。
「皮に詰め物をして天麩羅ににすると美味」、慌てて皮を捨てた台所のゴミ箱を覗いたノ。
「ゴミは?」
「今朝、生ゴミと一緒に出したワ。」
ブツブツ言いながら自分の部屋に戻ったノ。
そうそう、思い出したけど、ヘルヒェンがアケビを食べた日、こんなこともあったワ。
昼寝から覚めてヘルヒェンの部屋に目をやると、何か白い物が風と戯れるかのように、ベランダから隣の家の方に舞って行くのが見えたワ。
でもね、彼、年をとって忘れっぽくなっているから、言わないでおいたノ。